カテゴリー:防犯対策
万が一鍵を落としてしまったときや失くしてしまったとき、一緒に生活している家族がいれば、助けてもらうこともできるでしょう。 しかし一人暮らしの場合には、こうしたヘルプは期待できません。 自分で状況を打破するためのコツは、「合鍵」です。 いざというときのために隠しておこう!と考える方もいるでしょうが、場所を間違えると非常に危険です。 ここでは、特に注意したい鍵の隠し場所について紹介します。
目次
郵便ポストの中
玄関周りの鍵の隠し場所として「定番」と言えるのがポストの中です。 隠す側の心理、危険な理由を解説します。
郵便ポストに隠したくなる理由とは?
鍵を隠す理由は、「いざというときに使うため」です。 鍵を落としてパニックになった瞬間でも、きちんと思い出し、鍵を手に入れる必要があります。 郵便ポストは、帰宅したときに嫌でも目に入る場所です。 郵便物をチェックするため、帰宅時には欠かさずチェックする方も多いことでしょう。
外部から隔離された空間ですから、そうした意味でも「隠しやすい場所」と言えます。 共用部分の多いマンションやアパートでも、自分だけが使う場所として、隠し場所にする方が多いのでしょう。
郵便ポストに隠すのが危険な理由
鍵の隠し場所として郵便ポストは、良くも悪くも非常に「定番」です。 それはそこで暮らしている人だけではなく、空き巣に入りやすそうな家を狙う犯罪者にとっても同じこと。
郵便ポストに合鍵を隠す人が多いことから、家主が外出中であることを確認した上で郵便ポストをチェックして、合鍵で堂々と玄関から侵入するケースも少なくありません。
また郵便ポストは、本来郵便物が届けられる場所です。 不特定多数の人がその存在を意識しますから、当然鍵の存在に気付く人もいるでしょう。 空き巣犯罪以外にも悪用されてしまう可能性があります。
特にアパートやマンションでは、どの部屋の鍵なのか、ご丁寧に部屋番号まで教えてしまうことに。 あらゆるトラブルを避けるためにも、絶対にやめておきましょう。
その2:植木鉢の下
植木鉢の下も、玄関周りの隠し場所としては「定番」と言える場所の一つ。 こちらについても、詳しく解説していきます。
植木鉢の下に隠したくなる理由とは?
同じ玄関周りでも、「郵便ポストの中」はちょっと…と考える方もいます。 不特定多数の人が郵便物を入れる場所であり、鍵のありかとして特定されやすいことから、あえて避ける方もいるでしょう。
この場合、大切なのは「不特定多数が触れない場所」で「特定されにくい場所」であること。 玄関周りに植木鉢が多数置いてあるような環境であれば、絶好の隠し場所に思えるのかもしれません。
植木鉢の下が危険な理由
しかし残念ながら、植木鉢の下も非常に危険な隠し場所です。 なぜならこちらも、昔から「定番」とされている場所だから。 いくつ植木鉢があっても関係ありません。 プロの手にかかれば、さほど時間もかからずに、全ての植木鉢の下をチェックされてしまうでしょう。
また、植木鉢の種類はさまざまでも、「鍵を隠すのにちょうど良い大きさと重さ」の植木鉢は、それほど多くはありません。 隠す側の想像以上に、鍵は簡単に見つけられてしまいます。
アパートやマンションでは、こうした植木鉢が共用部分に置かれているケースも多いはずです。 自分だけではなく、誰かほかの人や管理会社の人が動かす可能性も高く、非常に危険です。 さらに鍵が土で汚れれば、錠前本体の故障にもつながってしまいます。
その3:屋根の上
3つ目は、意外と盲点だと思いがちな「屋根の上」です。 なぜNGなのか、理由を交えて解説します。
屋根の上に隠したくなる理由とは
鍵は、自分の家や生活、財産を守るための重要なものです。 いくら「緊急時のため」とはいえ、簡単に他人の手に渡ってしまうような方法で隠すことをためらう方も多いはずです。
こんなときに「屋根の上」というのは、非常に良い隠し場所のように思えます。 まず下からは見えませんし、手を伸ばして鍵をとるのも一苦労です。
「見つからない」上に「簡単にとられない」ということで、ダブルの意味で鍵が守られていると勘違いし、屋根の上に鍵を隠す方も少なくありません。
屋根の上が危険な理由
一見理にかなったように思える隠し場所ですが、なぜ危険と判断されてしまうのでしょうか? 屋根の上が危険な理由一つ目は、「上から見たら鍵のありかがバレバレ」だからです。
たとえば隣家の2階に上がれば、鍵の存在をはっきりと見てとれるでしょう。 あとは踏台を用意してさっと手を伸ばすだけでOKです。
また空き巣のプロにとって、「周囲に紛れて鍵を探す」ことは、難しいことでもなんでもありません。 工事作業者風の作業服を着て、堂々と脚立に上って鍵を探していれば、怪しむ人は誰もいないでしょう。
その4:浴室やトイレの小窓の中
玄関周りが危険なら、ぐるりと家を回り込んで…と考える方もいるかもしれません。 浴室やトイレの小窓の中の、手を伸ばしたらとれる場所に置いておくのはどうなのでしょうか。
浴室やトイレの小窓の中に隠したくなる理由とは?
これまでの隠し場所は、全て「屋外」でしたが、今回の隠し場所は「屋内」です。 「鍵を外に出さない」ということで、安心感も得られるでしょう。
浴室やトイレの小窓から手を突っ込んでいる人がいれば、さすがに「不審者」として周囲の人々の記憶に残ります。 「そんな派手なことはしないだろう」というのが、素人目線での考え方です。
浴室やトイレの小窓の中、外からは見えない位置に鍵を準備しておけば、外から場所がわかるのは自分だけということになります。 その他の隠し場所と比較して安全性が高いように思え、実際に隠す方も多くいます。
浴室やトイレの小窓の中が危険な理由
入念に下調べをする空き巣は、決して馬鹿ではありません。 浴室やトイレの小窓の鍵が不自然に開錠されていれば、「なぜここだけ鍵が開いているのか」と考えます。
生活している人にとっては「些細な問題」かもしれませんが、そこを狙う人は、その意味を深く考えます。
肉眼で鍵を確認できなくても、鏡を使えば周囲の様子はすぐに確認できてしまいます。 また、「そもそも小窓の鍵を開けておかなければ成立しない」という点でも、リスクをはらんでいると言えます。
合鍵をゲットされるよりも素早く、開錠してある小窓から空き巣の侵入を許してしまうかもしれません。
まとめ
アパートやマンション、そして一戸建てでも、一人暮らしだからといって、安易に合鍵を隠しておくのは危険です。 便利さよりもリスクの方が勝ることを、頭に入れておきましょう。
部屋の住人がいないときに侵入される可能性もありますし、自分が知らない内に鍵を持ち出され、合鍵を作られてしまう可能性もあります。 繰り返し侵入されるかもしれませんし、より深刻な犯罪に結びついてしまうかもしれません。
「でも、鍵を落としてしまったら、どうしたら良いかわからないし…」と不安な方は、信頼できる家族などに、合鍵を預けておくと安心です。 近くに家族や信頼できる人がいない場合には、大家さんや不動産会社を頼りましょう。
大家さんや不動産会社では、何かあったときのためにすべての部屋の合鍵を保管しています。 いざというときには、連絡すればなんとかなるはずです。
合鍵が原因で危ない目に遭わないためには、常日頃から危機管理意識を持って生活することが大切です。 一人暮らしだからこそ、合鍵の管理もしっかりと行いましょう。