カテゴリー:鍵
玄関の鍵は窓に次ぐ空き巣の侵入口となっています。
ご自宅にある大切な物を守るにはしっかりとした防犯対策が求められますが、現状そうした対策があまりされていない住宅が意外と多いようです。
まさか自分の家が空き巣に狙われるなんて、と油断してしまいがちですが、空き巣等の侵入者はそうした油断を巧みについてくるのです。
近年新しく建てられる住宅には防犯性の高い鍵が取り付けられることが多くなりましたが、ほんの十数年前まではピッチングなどにより鍵を開けられ、侵入されやすい鍵が広く使用されていました。
それゆえに『ピッキング』と呼ばれる鍵開け手口を用いた空き巣被害が爆発的に増加したのです。
そしてピッチングなどにより鍵を開けられ、侵入されやすい鍵というのは具体的にどういったものなのでしょうか?
主な鍵開け手口とは
防犯対策を行う上では、玄関の鍵についてや、ピッキングなどの鍵開け手口について正しい知識を身につけることが重要です。
空き巣の侵入方法はピッキング以外にもさまざまな手口がありますので、それを知ることによって防犯対策が立てやすくなり、被害に遭うリスクを下げることできるようになります。
一番メジャーな鍵開け手口はピッキング
鍵開け手口として一番メジャーなのは『ピッキング』と呼ばれる方法です。
なぜピッキングが多いのかというと、それを行うことで簡単に開けられる鍵が最も普及していたからです。
ピッキングとは?
ピッキングとは、ピックと呼ばれる針金のような特殊工具を鍵穴の中にさし込んで、鍵を使った時と同じような状態にして鍵を開けてしまう方法のことをいいます。
ピッキングに対して何も対策がされていない鍵の場合、解錠にかかる時間はほんの数秒から数分と言われています。
鍵が開く仕組みとは?
シリンダータイプの場合、メーカーや鍵の種類によって鍵穴内部の細かい違いはありますが、鍵が開く大まかな仕組みは同じです。
GOAL 6ピンシリンダー構造図
簡単に説明すると、鍵をさし込むことでタンブラーと呼ばれる内部部品が動き、鍵が回る位置に揃うことでくるっと内筒を回せるようになり、開錠できるのです。
ピッキングはこの『内部部品を動かして鍵が回る位置を揃えて回す』という部分を、鍵ではなく専用の特殊工具を使って行っているわけです。シリンダータイプなら、たとえ内部構造が複雑な鍵であっても時間さえかければ開けられてしまう可能性があります。
というのも鍵開け方法も進化していて、鍵の性能がどんなに良くなってもそれに対応した手口がどんどん考案されてしまうのです。不正に開けられない鍵を作る側と開けようとする側の、まさにいたちごっこと言えます。
空き巣犯は侵入までに5分以上時間がかかると約7割は諦めると言われていますので、侵入に時間をかけさせることが侵入されるかどうかの大きな分かれ目になってきます。
防犯対策はこの点を踏まえて行うというのが大きなポイントです。
ピッキング以外の侵入手口
空き巣の侵入手口として多いのはピッキングですが、必ずしもピッキングで家に侵入するとは限りません。昨今ではディンプルシリンダー等のようにピッキング対策を施された鍵も普及してきており、他の方法で侵入するケースも見られます。
ピッキングに対してだけでなく、さまざまな侵入方法に対しても備えておくことが大切で、ピッキング以外の侵入手口としては、以下のようなものが挙げられます。
サムターン回し
まずサムターンとは、ドアの室内側についている、錠の開け閉めを行うために指でつまんで回す金具の部分の名称です。
サムターン回しとは、ドアにドリルなどで穴を開け、そこから金属の棒を入れてドア内側のサムターン(つまみ部分)を強引に回して鍵を開ける方法です。ドアの材質によってはハンドドリルなどで比較的簡単に穴が開いてしまう場合があります。
通常ドリルで穴を開けるとなると大きな音がするものですが、ハンドドリル等モーター音がせず周りに気づかれずに侵入できてしまうものもあります。
扉に穴を開ける以外に、ドアスコープやドアの郵便受け、取り外したドアノブの穴、ドアと壁の隙間などから狙われるケースもあります。
ピッキングによる鍵開けが難しい鍵だとしても、サムターンに手が届けば内部から開けられてしまいますので、サムターンカバーを取り付ける、鍵付きのものにする、スイッチを押しながらでないと回らないものにするなど、サムターンに触れさせない・触れても簡単に回せないようにするような対策が、鍵を開けられない有効な方法です。
ただし、外からはサムターン回しの対策がしてあるかどうかはわかりませんので、侵入は防げても扉に穴を開けられてしまう可能性はあります。
カム送り解錠
カム送り解錠とは、シリンダーとドアの間に隙間をあけ、そこに工具をさし込んで直接ドア内の錠前を作動させて鍵を開けてしまう方法です。バイパス解錠とも呼ばれますが、直接錠ケースに働きかけるので見た目にはカム送りをされたことに気付きにくいです。
ただこちらの手口が通用する鍵は4メーカー15種類ほどで、すでに廃番になっているか、現行品でもメーカーにてすでに対策済の商品になります。これを機に、ご自宅の鍵が該当していないかどうか、扉の側面にあるフロント部分を確認してみてください。
<対象となる主なメーカー・フロント刻印>
※鍵の品番の刻印にアンダーラインが付いているものは対策済商品
メーカー | MIWA | GOAL | SHOWA | HORI | フロント刻印 |
・LAMA ・LASP ・LD ・LDSP ・BH ・BHSP |
・ASLX ・HD |
・535 ・535D ・397 ・CL-30 |
・1210 ・1310 ・1110 ・1171 ・1311 ※刻印はHORIのみ ケースを外すと型番シールが 貼ってある場合がある |
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刻印が該当していてもドアノブの形状や枝番の違い等で該当しない場合もありますので、気になる場合は一度弊社のような鍵専門店に相談してみてください。
電話で問い合わせる【0120-409-020(6:00-25:00)】
ドアのこじ破り
バール等の工具を押し込んで、てこの原理でドア錠を強引に破壊して侵入する方法です。古典的な方法ですが、通常のドアや錠では短時間で侵入されてしまいます。
日本の住宅は外開きであるにも関わらず、バール対策されている住宅はほとんどありません。こじ破りを防ぐためには、とにかく耐久性の高いドアにしたり、バール攻撃に強い抵抗力を発揮する鎌デッドボルト付き補助錠をつける必要があります。
鍵穴壊し(ドリリング破壊)
ドリルやハンマー等を使用し、シリンダー自体を破壊して解錠侵入する方法です。とくに築年数の古い住宅では鍵の作りが簡単なものが多く、経年劣化で破壊しやすいと言われています。
鍵を壊す際には大きな音が出るものですが、壊れやすければ短時間で済み、その分リスクが軽減されますので、鍵穴壊しの場合は古い住宅をターゲットにされることが多いです。
合鍵を使用される
自宅の合鍵を作って所持している方は多いと思いますが、この合鍵を紛失して悪意ある人に拾われたり盗まれたりすると、簡単に鍵を開けられてしまいます。
特に身分証と一緒に鍵を失くした場合は要注意で、落とした鍵がどこの家のものか簡単に判断できてしまいます。鍵と身分証明書を一緒に落とした場合は早急に鍵をかえることをご検討ください。
悪意ある人が拾い、合鍵を複製してから何らかの方法で持ち主に返ってきた場合、油断してしまった所に、予め作っていた鍵で侵入することもあります。
また家族が使用するなどの理由で、合鍵をポストの中や玄関の近くに隠したりしていませんか?空き巣は犯行を行う前に下見を行い、住人の行動パターン等を観察することが知られています。
もしあなたが空き巣のターゲットになってしまった場合、あなたの行動パターンを観察し隠している合鍵の存在を知られて、ピッキングすることなく家に侵入してくることも考えられます。
ですので、合鍵を使用する場合でも極力使う人が持ち歩くようにしたりして、家の周囲には隠さないようにしましょう。
また、持ち歩く場合も落としたりしないよう、キーケースにしまったり、かばんにくくりつけておき、極力鍵を落とさないようにしておきましょう。
インターネットから鍵を勝手に取り寄せする
インターネットの普及により、町の鍵屋さんに行かずとも合鍵を取り寄せする事が出来るようになりました。
インターネットでの合鍵作製に必要な情報は、純正キーに書かれている鍵の「ナンバー」のみです。
現在では防犯対策されている鍵もあり、「ナンバー」以外にもパスワードや登録情報が必要な物が販売されていますが、防犯対策されていない鍵が現在も多く存在しています。
目視でナンバーを覚えられる他、写真を撮られるだけでも簡単に合鍵が作製されてしまいます。
一方、登録制の鍵は本人以外は作れないようになっていて安心ですが、金額が高額になってきます。予算の都合で通常の鍵を選択される事もあるかと思います。
では、通常の鍵でも少しでも相手に鍵番号を読み取られないようにするにはどうしたらいいかでしょうか?
実は、後から作製したスペアキーには本来の鍵番号の記載はありません。したがって、スペアキーを作製し普段はスペアキーを使用していれば番号を読み取られる心配がないのです。
ですが刻みキーの場合、鍵番号でなくても鍵山(端のギザギザ部分)から読み取られる危険性があります。それを回避するにはディンプルキーにすることが最善の対策となります。ディンプルキーであれば写真から穴の深さの特定は非常に困難になります。
しかし、どんなにいい鍵を付けていても紛失してしまったのでは意味がありません。その際は前述にもある通り交換をお勧めしています。
ガラス破り
ガラス破りはその名の通り、窓ガラスを割って建物に侵入してきます。割る手法は色々ありますが、ほぼ共通するのは三日月型のクレセント錠周りのガラスを小さく割って、クレセント錠を開けて侵入してくるという点です。
窓ガラスは衝撃を与えれば簡単に割れてしまいますので対策が難しいように感じられますが、有効な防犯対策としては、ガラスの耐久性(防犯性)を上げるとことと、窓が簡単に開かないようにすることが挙げられます。
ガラスの耐久性は防犯フィルムを貼ったり防犯ガラスにすることで上げられます。
窓が簡単に開かないようにするというのは、窓に格子をつけたり、クレセント錠を鍵付きのものにかえたり、窓自体が動かないように補助錠をつけたりすることで、万一ガラスが割られても簡単に侵入できないようにするということです。
侵入されやすい鍵・されにくい鍵
侵入者に対して有効な防犯対策を講じるためにも、よく使用されている鍵についてご説明します。
どんな鍵が使われていて、それぞれどんな特徴を持っているのか。鍵の種類や特徴を知ることで、それぞれの弱点に応じた対策を立てることができます。
ピッキングされやすい鍵ってどんな鍵?
普段何気なく使っている鍵ですが、実は種類もさまざまで防犯性能の高さも違ってきます。
近年住宅などに使われる鍵は、従来通り鍵穴に鍵をさして使用するシリンダーキータイプと、ICチップが埋め込まれたカードをかざしたり、暗証番号を入力したりする電子錠タイプと大きくわかれています。(両方組み合わせてある場合もあります)
防犯性の高さでいえば、『シリンダーキー < 電子錠』となります。
侵入されやすい=ピッキングされやすいということであり、ピッキングは鍵穴をいじってあけるので、鍵穴がない分電子錠の方が防犯性が高いと言えます。
シリンダーキーも内部の仕組みの違いで分類されていて、住宅に多く使用されているのが以下のシリンダーになります。
- ディスクシリンダー
- ピンシリンダー
- ディンプルシリンダー
シリンダーキーの中でもっともピッキングされやすいと言われているのが『ディスクシリンダー』と呼ばれるタイプになります。
では『ディスクシリンダー』とはどんな鍵なのでしょうか?また、ピッキングされにくい鍵とはどんなものなのでしょうか。
ディスクシリンダー
【MIWA ディスクシリンダー】
日本でもっとも普及し、多くの住宅などで使われていたタイプです。
一戸建ての50%、集合住宅の70%ほどはこのディスクシリンダーキーを採用していると言われていて、私達が鍵と聞いてイメージするのはほぼこのタイプではないでしょうか。
両側がギザギザとした鍵で、鍵穴部分は縦向きでひらがなの『く』の字に似ています。
内部に円盤状の金属板(ディスク)とスプリングが入っており、正しい鍵をさしこむことでディスクが鍵を回せる状態にぴったり収まり鍵の操作が可能になります。
ディスクシリンダーは構造がシンプルなため、合鍵も作りやすく、故障などのトラブルも少ないという利点があります。
ですがシンプルだからこそピッキングの知識や経験が豊富な人間からすれば簡単に開けられる鍵でもあります。防犯性能としては非常に低く、防犯を考えるなら別の鍵に交換することが推奨されています。
現在製造自体はすでに廃番となっていますが、まだ広く世間に残っている鍵なので、それだけピッキング被害に遭いやすいとも言えるでしょう。
ピンシリンダー
【GOAL 6ピンシリンダー】
ピンという言葉が使われている通り、内部に縦方向にピン(ドライバーピン・タンブラーピンとよばれるもの)が6~7本入っています。
正しい鍵を差し込むことによってこのピンが上に押し上げられ、鍵を回すための境界線が一直線に揃って鍵を回すことができるようになります。
鍵の形状はディスクシリンダーと似ていますが、ピンシリンダーの場合は片側がギザギザでもう片側はまっすぐになっています。
海外の鍵にもよく使用されている構造で、ディスクシリンダーと並んでピッキングされやすい鍵の1つだと言われています。ディスクシリンダーと同様に防犯性は低いため、防犯性の高い鍵への交換が推奨されています。
ただ、ピンシリンダーの中にもアンチピッキングピンとよばれるピッキングなどの不正解錠に対応した仕組みが入っているものもありますので、一概に防犯性が低いとも言えない部分があります。(GOAL社の6ピン・7ピンシリンダー等)
ディンプルシリンダー
【GOAL V18シリンダー】
ディンプルシリンダーは、ピッキング等による空き巣被害の増加を受けて作られた鍵のため、ディスクシリンダーや通常のピンシリンダーと比べて非常に高い防犯性能を持っています。
鍵の形状はギザギザではなく、表面に丸い小さなくぼみが複数あるのが特徴です。実はディンプルシリンダーも複数のピンを使用していますのでピンシリンダーの一種になります。
通常のピンシリンダーと比べてピンの数が3倍以上にもなり、構造も複雑になりますので、これをピッキングで解錠しようと思うと大変な労力と時間を要します。
空き巣は解錠侵入までに5分以上の時間がかかるとその家での犯行を諦めると言われています。ディンプルシリンダーキーの場合、短時間のピッキングで鍵を開けることは非常に難しいため、高い防犯性能を発揮してくれるのです。
防犯性能も含めて考えた時、住宅の鍵として非常に優秀で、現在ではディスクシリンダーに代わる主流の鍵となってきています。
ロータリーシリンダー
【MIWA U9シリンダー】
ディスクシリンダーの防犯性能の低さを改善するためにMIWA社が作った、新しいタイプのディスクシリンダーです。
鍵はディスクシリンダーと同じく両端がギザギザですが、鍵穴は横向きになっています。2000年以前のタイプでは、耐ピッキング性能は上がったものの壊されやすいという弱点がありました。
しかし何度か強化マイナーチェンジが行われ、構造がより複雑になり、現在では防犯性能が飛躍的に向上しています。
ディスクシリンダーの代わりとなる汎用型なので、安価で取り付けやすく、合鍵も大抵どこの合鍵コーナーでも作りやすいです。
その反面、従来より精密な作りになっているため、少しのズレで「鍵が開かない」「抜き差しがしづらい」「回す時に引っかかる」等の合鍵トラブルが起こりやすい鍵でもあります。
ピッキング被害に遭わないためには『防犯性の高い鍵への交換』が有効
ピッキングをはじめとする侵入被害に遭わないためには、鍵の防犯性能は重要な要素といえます。一番簡単な対策としては、鍵を防犯性の高いものに変えることです。
特にディスクシリンダーやピンシリンダー等の古い鍵をそのまま使用されている場合は早急に交換されることをおススメします。
現在販売されている鍵はピッキング等の対策がされているものが多く、現行のものに交換するだけでもシリンダーの防犯性向上を図れるからです。
先ほども説明しましたが、侵入に時間がかかるほど空き巣からすればリスクが増え、5分以上かかると侵入を諦めると言われています。
絶対にピッキングされない鍵というのはありませんが、ピッキング対策がされている鍵であれば開けるのに時間をかけさせることができます。
シリンダータイプであればディンプルシリンダーやロータリーシリンダーと呼ばれるピッキング対策の施された鍵にするのが有効です。
住宅用ディンプルシリンダーで代表的なものでいえば、KABA社のカバスターネオやGOAL社のV18、MIWA社のPRといった商品がよく使用されています。
これらの商品は侵入者対策がされていることがわかっていますので、そもそも狙われるリスクを大幅に減らせるのではないでしょうか。
特に『CPマーク認定錠』であれば、サムターン回しや鍵穴壊し等ピッキング以外に対しても対策がされており、より高い防犯性が認められています。
CPとは、「CrimePrevention」の頭文字で、防犯を意味し、防犯性の高い建物部品に付けられるマークのことです。警察庁・国土交通省・経済産業省と民間関係団体で構成される「官民合同会議」が行う厳しい試験にパスし、住宅などの侵入に5分以上耐えられると評価された防犯性能の高い建物部品に与えられます。
汎用シリンダーであってもグレードによってはCPマーク認定品があるものもありますので(MIWAのU9など)、ディンプルキーでなくてもいいという方も一度検討してみてください。
ちなみにカバスターネオ・V18・PRにもCPマーク認定品があります。
例えばKABA社のカバエースはCPマークがついていないものの、防犯性はかなり高く、CPマークがついているものと同等、またはそれ以上の防犯性能があります。
CPマークはもし自分で選ぶ際に、あくまでひとつの目安として基準としておけば分かりやすいかと思います
より防犯性が高いものを求めるのであれば、カード認証や指紋認証式、暗証番号式の電子錠等にかえて鍵穴自体なくしてしまうこともできます。
もうひとつ重要なことは、補助錠を取り付けることです。
補助錠の取り付けは国土交通省の「防犯設計指針」でも推奨されており、1つのドアに主錠の他に補助錠をつけることで防犯性を高めることができます。(1ドア2ロックと言われます)
錠が2つ以上ついていることにより侵入に要する時間が単純に倍はかかることになりますので、見た目にも侵入を諦めさせる効果があります。
防犯対策におすすめの鍵に関してはこちらの記事でも紹介していますので、ぜひご確認ください。
<<<防犯対策の鍵10選。玄関の防犯性が上がる交換におすすめの鍵の種類
鍵の交換方法について
実際に鍵を交換する場合、方法としては自分で交換するか、鍵専門の業者に依頼するかになります。
自分で鍵の交換する
初めての方はイメージできないかもしれませんが、鍵はホームセンターや通販サイト、鍵屋などで購入でき、自分で交換することも可能です。
作業自体はメーカーや型番等を調べて適合する鍵を購入し、古い鍵を外して新しい鍵に付け替えるという簡単な内容ですが、慣れていないと適合する鍵を調べるところから手間がかかります。
ドアの厚み等によっても選ぶ商品が変わるため、間違ったものを選ぶと当然ながら取り付けできません。
小さい部品も多いので、鍵を外した時に紛失してしまったり、取り付けてもうまく作動しないなどのトラブルが起きることもあります。
ある程度知識もあってDIYにも慣れていらっしゃる方であれば自分で鍵を交換するのもおススメですが、DIY作業が苦手な方や時間の無い方などは鍵業者にお願いした方がいいかもしれません。
鍵の業者に依頼する
一般的に鍵の交換は弊社のような鍵業者に依頼する方が多いと思います。鍵業者であれば確実に交換できますし、DIYでは取り付けが難しいような複雑な鍵でも問題なく取付可能です。
また、ほとんどの場合ご自身で選ぶよりも多くの鍵の種類から選ぶことができますし、防犯性を高めるために補助錠の取り付けも一緒に行うことが可能です。
もしドアの強度に不安があったり、どうしても変えたい鍵があって現在のドアでは難しい場合等は、ドアごと交換するという選択肢もあるのです。
今取り付けてある鍵からどういった鍵に交換できるのか、また鍵だけでなくどういった防犯対策ができるのかなども踏まえて相談にのりますので、いろいろ話を聞きたいという方は是非ご相談ください。
弊社でもシリンダー交換や補助錠の取り付けをはじめ、防犯に関するご相談を承っております。お気軽にお問合せください。
電話で問い合わせる【0120-409-020(6:00-25:00)】
鍵交換にかかる費用について
これから鍵の交換を鍵業者にお願いした場合の価格はどのくらいなのかご説明いたしますが、具体的な金額は業者ごとに違うため、平均的な相場のご紹介となります。
ちなみに、鍵交換にかかる費用は鍵の種類によって異なり、防犯性能の高いタイプほど高額になりやすいです。
ディスクシリンダーやピンシリンダー
たとえば、もっともピッキングしやすいとされるディスクシリンダーやピンシリンダーは5,000円~20,000円前後と比較的安価に交換できます。
ディンプルシリンダー
防犯性能の高いディンプルシリンダーになると20,000円~50,000円前後が相場となります。
デジタルキー
さらにカード認証や暗証番号式等のデジタルキーの場合、商品によっては100,000円近い金額になることもあります。
費用としてはかなり高額ですが、その分だけピッキングをはじめとする侵入被害への対策として大きな効果を期待できます。
理想としてはやはりデジタルキーへの鍵交換が良いですが、費用の問題も決して小さくないため、予算内でできるだけ防犯性能の高い鍵へ交換するというのが現実的な対応になるでしょう。
先程も紹介したように、具体的な金額は業者ごとに違いますから、まずは必ず見積をお願いしてみるといいと思います。
しっかり見積金額や作業内容等を確認し、納得したうえで作業を依頼することが大切です。
ちなみに、2.3社で見積もりを取られて一番安い業者にご依頼するのがお客様にとってメリットがあると思いますので、多少手間になりますが是非複数社でお見積りを取ってみてくださいね。
電話で問い合わせる【0120-409-020(6:00-25:00)】
鍵を交換する以外の防犯対策は?
日本ではまだディスクシリンダーを使用している住宅も多いですが、ディスクシリンダーから防犯性能の高いディンプルキー等の鍵に交換するだけで一定の効果が期待できます。
ただし、これまでに紹介したようにピッキング以外の侵入手口もあり、鍵を交換しただけでは家全体の防犯対策としては不十分と言えます。
では鍵を交換する以外にどんな対策が必要なのでしょうか。
①窓ガラスの防犯対策を考える
窓ガラスは玄関と同様に空き巣の侵入口となりますので、しっかりした対策が必要です。
窓ガラスからの侵入方法は主にガラスを割ってクレセント錠を開けるガラス破りという手口になりますので、できるだけ割れにくいガラスと侵入しにくい窓にする必要があります。
それらを踏まえ、窓ガラスにできる防犯対策は以下のようなものがあります。
防犯ガラスに交換・防犯フィルムを貼る
防犯ガラスは特殊なフィルムや樹脂を2枚のガラスで挟み込んだ合わせガラスで、耐貫通性能と強度に優れているため、割れるまで(穴があくまで)時間をかけさせることができます。
また、ガラスとフィルムが接着されていることで万一割れたとしても破片が飛散・脱落しにくいため、怪我をするリスクが少なく安全面にも優れています。
ただ、防犯性能が高い一方で費用が高額なことと、ガラス自体に厚みと重量があるため通常のサッシでは交換が難しい場合もあります。
新築ならば最初から防犯ガラス等の特殊ガラスにしておく方がよいですが、既存の住宅であれば防犯フィルムを貼ることでも同様の効果を期待できます。
ただし防犯フィルムは厚みと貼り方に気をつける必要があります。厚みが薄いものやクレセント錠の周りだけ貼っているような状態ではあまり防犯効果は期待できません。
市販品ではいろいろな厚みのものが防犯フィルムとして販売されていますが、本当に防犯効果を求めるのであれば、最低でも200ミクロン(厚さの単位)以上、できれば350ミクロン以上のものをガラス全面に貼りましょう。
鍵付きのクレセント錠に交換する
クレセント錠を鍵付きのものにすると、割った窓からクレセント錠を開けようとしても鍵がなければ動かないため、簡単には侵入できなくなります。
クレセントを壊したり、人が通れるだけの穴を開けようと思うと大きな音がでたり時間がかかるなどのリスクを伴うため、侵入を諦める可能性が高くなります。
鍵は主に鍵穴タイプとダイヤルタイプがありますので、それぞれの特徴を考慮して選ぶとよいでしょう。交換が難しい場合、既存のクレセントに取り付けて鍵付きのものと同様の働きをしてくれる補助錠もあります。
補助錠を取り付ける
玄関と同様に1ドア2ロックで窓にも補助錠の取り付けが推奨されています。補助錠はサッシ自体やレール上に取り付けるものがあり、クレセントを開けられてもサッシが開かないようにしてくれます。
鍵付きのクレセントと併用するのがおススメです。
防犯アラームを取り付ける
窓の防犯アラームは、窓の開閉や振動を感知して警報アラームを鳴らし、侵入者を威嚇する防犯グッズです。大きな音で異常を周囲に知らせることができ、侵入に気づきやすい上、大きな音に驚き侵入に失敗する可能性があります。
主にガラスに貼るタイプとサッシに貼るタイプがあり、ガラスに貼るタイプであれば防犯アラームの設置をアピールすることもできるため、侵入者を寄せ付けない効果も期待できます。
②監視カメラの設置
監視カメラの設置はとても大きな効果が期待できます。空き巣は侵入する前、下見として入りやすそうな家をチェックしますが、監視カメラのある家はこの時点で候補から外れる可能性が非常に高くなります。
それでも空き巣被害に遭ってしまう可能性はありますが、監視カメラがあれば犯人を撮影している可能性が高く、素早い犯人逮捕にも効果を発揮してくれるはずです。
さまざまな事件が監視カメラによって解決しているということもあり、防犯対策としては非常に有効でしょう。
③センサー式ライトの利用
家電量販店などにさまざまなタイプが売られていますが、玄関をはじめ、住宅の周囲に設置しておくと、人が通った時に自動で光を照らしてくれます。
家に侵入しようとした時、自動でライトが点灯して明るくなれば目立ってしまいます。周囲からもそこに人がいるとすぐにわかるようになるので、空き巣からすれば非常に厄介です。
センサー式のため人が近づけば必ず点灯してくれ、手間もかかりません。値段も比較的安価なため、気軽に利用できます。
④家周辺の見通しを良くする
センサー式ライトを設置することもそうですが、とにかく周囲から人の出入りなどが見えやすくすることも大切です。たとえば家の周囲に背の高い植込みなどがあると死角を作り出してしまい、侵入しやすい条件となってしまうことがあります。
あまり背の高い植物は植えない、近所からも敷地内の状況が見えるようにするなどすれば防犯対策となります。家の周りに物を置いたりするのも侵入時の足場として利用されることがあり、あまり良くありません。
なるべくスッキリした状態にして見通しを良くするだけでも空き巣に狙われにくい環境になります。
⑤ホームセキュリティサービスを利用する
ホームセキュリティに加入するとステッカーを玄関や窓に貼りますので、空き巣などの侵入者に対して大きな抑止力になります。
各社の提供するサービス内容によりますが、24時間365日何かあれば駆けつけてくれるという安心感は大きなものでしょう。万一侵入された場合でもすぐ警報機が作動するため侵入者の存在を知らせてくれます。
最近では自宅の防犯面だけでなく、火の不始末やガス漏れを知らせてくれたり、小さな子供や高齢者、一人暮らしの女性の保護も含まれたプランもあるようなので、費用とプラン内容を含めて検討されてみてはいかがでしょうか。
ただし、これらのサービスに加入することによって安心してしまい、防犯意識が薄れてしまう人もいます。あくまでも防犯対策強化のひとつとしてとらえ、自分でもきちんと防犯対策を行うことで防犯効果を最大限に高めることができます。
⑥家の電気やテレビをつけておく
空き巣は基本的に留守中の家を狙います。そのため家が留守だということを気付かせにくい環境を作っておけば、一定の防犯効果を期待できます。
電気代が無駄にかかってしまうというデメリットもありますが、たとえ留守中でもリビングの電気がついていたりテレビの音が聞こえてくれば、中に人がいると思わせられます。
特に暗くなってきているのに電気がついていない家は留守であると悟られてしまいます。雨戸やシャッター等がなく家の様子が伺えてしまう場合は、あえて電気を消さないでおく方がよいでしょう。
⑦留守中も在宅時もしっかり施錠する
しっかり施錠することは当たり前だと思われるかもしれませんが、無施錠からの侵入被害というのが実は多いのです。ちょっとそこまでのつもりで鍵をかけずに出かけたりしていませんか?
例えば、ゴミを捨てに行く時に無施錠になっていませんか?
ゴミを捨てに出た隙に空き巣に入られた!なんていうこともあります。どんなにいい鍵を取りつけていても、鍵がかかっていなければ意味がなくなってしまいます。
少しの間でも油断せず、しっかり施錠してから出かけましょう。
また、住人が在宅しているときでも、侵入しやすい状態にあれば窃盗犯は忍び込んできます。最悪鉢合わせしてしまう危険性もありますので、家にいる場合でもきちんと施錠しておきましょう。
まとめ
住宅で使われる鍵にはさまざまなタイプがあり、それぞれに防犯性能に差があります。
現在の日本ではピッキングされやすいディスクシリンダーやピンシリンダーがまだ数多く残っていますので、空き巣対策を考えるなら、ディンプルキー等の防犯性の高い鍵へと交換するのは良い方法だと思います。
ただ、空き巣は玄関からばかり侵入するわけではありません。
下見をした際に住人の油断があらわれているところを狙ってやってくるのです。侵入被害に遭ってしまうと、財産だけでなく心身ともに脅かされることになります。
そうならないために重要なのは、侵入しやすいと思わせない、狙われたとしても、簡単に侵入させないこと。住人の防犯意識の高さが伝わることが侵入しやすいと思わせない一番の方法ではないでしょうか。
ひとつの防犯アイテムだけでは完全に侵入を防ぐことはできませんから、ご紹介したような複数の防犯対策を同時に行って、大きな抑止力としてください。
防犯対策は高額な費用がかかってしまうことも多いですから、まずはご自宅の状況を把握し、予算と望む防犯レベルを考慮してできることから始めてみてはいかがでしょうか。
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鍵屋さんを呼ぶ際は緊急な事が多くどんな人がくるのだろう?と不安も多くあると思いますが安心してください!お客様と一緒に考えて決めるという提案を心掛けており爽やかな対応で安心、安全をご提供致します。
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動物が好きでフェレットを飼っています。
でも、不安になる必要はありません。どんなことでも気軽に相談して下さい。以前、相談されすぎて食器棚まで直したことがあります(笑)