マスターキーの仕組みと見分け方、紛失時の対応について

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カテゴリー:鍵の紛失

鍵の種類はさまざまですが、その中にはマスターキーと呼ばれるものが存在します。 普段何気なく「マスターキー」という言葉を口にする方もいるかと思いますが、誤った意味として認識し使い続けている方もいます。

ではマスターキーとは、いったいどのような仕組みを持つ鍵で、どのような特徴を持っているのでしょうか。 この記事ではマスターキーという言葉の本当の意味や見分け方のポイント、複製が可能かどうかなど、気になる点を紹介していきます。

マスターキーとは?

マスターキー

さて、まず知っておきたいのが「マスターキーとは、いったいどのような鍵を指す言葉なのか」という点です。 間違えやすいポイントも踏まえて、詳しく紹介します。

最初に受け取った鍵は「オリジナルキー」

マスターキーを「鍵を取り付けたときに最初からセットになっていた鍵」のことだと考えている方は、意外と多いはず。

「ここにマスターキーがあるから、合鍵を作って!」なんて言葉で街の鍵屋さんを訪ねる方もいますが、残念ながらこの使い方は間違いです。 最初から付属していた鍵は、オリジナルキー、もしくは本鍵と言います。

純正キーとは?

この他にも、鍵にはさまざまな種類があります。 純正キーとは、鍵のメーカーが、オリジナルキーと同じ情報を元にして同じ製造方法で作った鍵のことを指します。

コピーキーとは?

これに対してコピーキー、複製キーは、街の鍵屋さんなどで作ってもらった鍵のことを言います。 鍵としての精度は、純正キーと比較してどうしても劣ってしまいます。

制度の低いコピーキーを使い続けた場合、トラブルが起きる可能性もあるので、注意が必要です。 また近年は、防犯性能を高めるため、簡単にコピーキーを作れないようになっている鍵も少なくありません。 この場合は、メーカーに保存されている情報を元にして、純正キーで合鍵を作るしかありません。

「マスターキー」の本当の意味は賃貸住宅や宿泊施設を管理してる鍵

ではマスターキーの本来の意味とは、どのような鍵をさすものなのでしょうか。 マスターキーは、主にアパートやマンションなどの賃貸住宅、宿泊施設などで使われていて、複数の部屋を1本で管理できる鍵の事をさします。

それぞれの部屋には、当然異なる鍵が設置されていますが、管理する立場の人がそれぞれ別の鍵を使うのは、手間がかかります。 そこで登場したのがマスターキーです。

マスターキーには、「システムに登録されているすべての鍵を開錠できる」という特徴があります。 マスターキーは「親鍵」と呼ばれることもあり、それに対して入居者や宿泊者が利用する各部屋の鍵は「子鍵」と呼ばれます。

一般の人が普通の生活をしている中で、まず目にする機会がないのがマスターキーなのです。

マスターキーはどんな仕組み?

マスターキーのイメージ

それぞれの部屋で異なる鍵を採用しており、もちろん自分の部屋の鍵を隣の部屋のシリンダーに差し込んだところで、鍵を開けることはできません。 では、なぜマスターキーは、全ての部屋を開錠することができるのでしょうか。 マスターキーシステムの仕組みを紹介します。

普通の鍵が開錠される仕組みとは?

マスターキーシステムの仕組みを理解するためには、まず普通の鍵が開錠できる仕組みついて知らなければいけません。

シリンダー内部にはいくつかのピンが設置されており、回転を阻んでいます。 正しい鍵を差し込むことでピンを一列に揃え、開錠できるようになっています。 このピンの配列の組み合わせで、異なる鍵がいくつも作成できるようになっています。

マスターキーシステムの仕組みとは?

一方でマスターキーシステムでは、最初にマスターキーとなる鍵を作成します。 マスターキーでABCDEFという6つのピンを使うとしたら、子鍵ではこの中のいくつかのピンを組み合わせて使うことになります。

ABCDのピンを使った子鍵もあれば、ACDFという組み合わせの子鍵も存在するというわけです。

理論上は、ピンの組み合わせの数だけ子鍵の種類を増やすことが可能です。 同じABCDEFのピンが使われている鍵であれば、マスターキーで全て開錠できます。

より複雑な組み合わせにすれば、一棟を丸ごと管理できるマスターキーの下に、各フロアを管理するフロアキーを設置、さらにその下に部屋ごとの子鍵を用意することも可能です。

マスターキーの見分け方

多くの扉を開錠でき、便利なマスターキーシステムですが、素人の目には「ごく普通の鍵」のように見えてしまうもの。 多数の子鍵と混ざってしまった場合、見分ける方法はあるのでしょうか。

実際にシリンダーに刺してみて、いくつかの部屋を開錠できれば、それがマスターキーの証拠です。

また、マスターキーシステムの都合上、子鍵よりも複雑な形状をしているケースも多いです。 また、素人の目には子鍵と同じように見えても、鍵のプロの目にかかれば、どれがマスターキーなのかすぐにわかりますので、プロにサポートをお願いするのも一つの方法です。

マスターキーは、日常的に使うものではありません。 緊急時やメンテナンス時に使うものと心得て、厳重に管理するようにしましょう。

マスターキーは複製できる?

マスターキーのイメージ

鍵の中でも重要な役割を持つマスターキーだからこそ、紛失のリスクを考えて「複製して、より安心したい」と思う方もいるかもしれませんが、マスターキーの複製は可能なのでしょうか?

マスターキーの複製はメーカー対応。しかし個人では受け付けてくれない

先ほどお伝えしたとおり、マスターキーはそれ一本で全ての部屋の鍵を開錠できてしまう特別な鍵です。 ですので、鍵の複製に関しては、簡単にコピーできないよう配慮される必要があります。

そのため、基本的にマスターキーの複製はメーカー対応で、鍵の複製を申し込む際にはご依頼者の身分証の提示、もしくはコピーの提出が求められるケースが多いです。ただし、個人でメーカーにマスターキー複製の依頼をしても対応してもらえません。

弊社のような鍵屋に依頼し、鍵屋からメーカーへ依頼するのが一般的となっています。

  • お客様が弊社に問い合わせ
  • 弊社が情報をもとに、メーカーへ見積もり依頼(書類の提出が必要)
  • メーカーからの見積もりをお客様へ提示(ここまで無料)
  • お客様が納得の上、弊社がメーカーへ正式に依頼
  • メーカーから弊社に鍵が届く
  • 弊社からお客様へマスターキーを郵送する

マスターキー作成の依頼は以下のようなメーカーのページから、専用の申し込み用紙を記載していただき、提出する必要があります。

MIWAのマスターキー注文に関するページ

ちなみに、どの鍵屋に依頼しても「代行手数料」が発生しますので、同じマスターキーの複製を依頼しても料金は鍵屋によって異なります。ですので、弊社含めて複数社に見積もり依頼をする事をおすすめします。

弊社へのお問い合わせ:電話(0120-409-020【6:00-25:00】)
弊社へのお問い合わせ:応募フォーム

ちなみに、マスターキーの作成には「登録番号」が必要になるので、登録番号の記載のあるカードや書類をお手元にご用意の上、申し込み用紙をご記入ください。

マスターキーは複雑なシステムを採用している鍵だからこそ、複製キーにとっても「精度の高さ」は重要なポイントです。 きちんとした手順を踏み、信頼できるお店に依頼をするのが一番です。

技術的にマスターキーの複製は弊社のような鍵屋でも可能ですが、鍵の性質上一般の鍵と比較するとはるかに精度や安全性が不可欠なので、複製はメーカー対応となっています。

安全管理の側面から考えても、マスターキーを何本も持つということにはリスクもあります。 最初に作られた鍵を大切に保管し、決められた場所でしっかりと管理するのがオススメの方法です。

まとめ

鍵の交換

マスターキーに関する情報を得て、「これまでの自分の認識とは全く異なっていた!」という方も多かったのではないでしょうか。 オリジナルキーや純正キーのことを、マスターキーと混同して覚えてしまっている方も、まだまだ非常に多いです。 オリジナルキーのことをマスターキーと呼んでも、場面の状況から通じることも多いですが、勘違いされる可能性もゼロとは言い切れません。 正しい使い方で覚えておきましょう。

マスターキーは、限られた立場の人のみが使う鍵です。 もしもマスターキーを紛失した…なんてことになれば、防犯上かなり問題があります。 まずは責任者に伝え、その後の対応をきちんととりましょう。

マスターキーの複製ではなく『取り換え』となれば、システムに組み込まれているすべての部屋の鍵を交換する必要があります。 金銭的にはかなりの出費になりますし、作業にかかる時間を捻出する必要もあるでしょう。 しかし部屋を利用する方の安全には変えられません。

マスターキーの取り扱いには十分注意してください。

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